こんにちは
臨床検査技師のとっとろです。
SNSをサーフィンしていたら緊急検査士の試験日だったらしく、
色々な情報が入ってきましたね
実技試験が動画?で行われているらしく
本来2日かけてやる試験が短縮されたのかな?と思っています。
今日は私が受験した時の二級試験(血液学)の話をしていきます
二級試験って?
そもそも二級試験とは日本臨床検査同学院が実施する試験の一つです。
臨床検査士・遺伝子分析科学認定士・POCT測定認定士の試験を実施しています。
病院などに就職してしばらくすると「二級試験受けてみよう」と同期や先輩が言っていた場合、
臨床検査士の二級を受験しようと意訳ができるぐらい、二級試験は浸透しているかと思います。
合格率は分野問わず約60%程度を推移しています。
受験資格は?
受験資格は、
・臨床検査技師であること(手元に臨床検査技師の免許証が届いていること)
・受験者の職歴を所属長が証明していること(願書に署名とハンコが必要)
申請時に臨床検査技師免許証のコピーを提出するため、夏から秋にかけて実施される試験ですが、
2年目以降の受験となります。
一次受付で出願受付をして、抽選で実際に受験できるかが決まります。
抽選に通ると、受験料を納め願書等を送付し、受験票が到着します(受験票が到着まではしばらく掛かります)
試験内容は?
私が受験したのは血液学しかないため、血液学の記事を書いていきます。
※ブログ管理者が受験した2017年・2018年の情報となります。数年ごとに試験の方法が若干変更となるらしく
参考程度としてください。
受験日程は2日に分かれています。
試験1日目
1日目は全員が午後から開始となります。
集合すると通信機器の電源を落としたりしてくださいなどアナウンスがあり、
筆記試験と実技試験(形態学)から始まります。
筆記試験
筆記試験は選択肢から正答をマークシートにて回答する形式です。
内容としては国家試験より少し踏み込んだ内容となっていますが、過去問を対策していれば
十分回答できる内容だと思います。
実技試験(形態学)
実技試験(形態学)は
2017年は講堂?にてプロジェクターにて投影された画像の血球形態を回答し、
2018年は実習室?で天井からぶら下がっているテレビに映っている血球を回答していくものでした。
選択肢はなく、正式名称を回答します。
部分的に漢字・カタカナ・英語・略称をしようすると減点対象となります。
全40問で36問が細胞名もしくは形態異常を記入し、最後4問は疾患名を答える
CMLやAPLなど1スライドに4枚程度の写真があり、場合によっては特殊染色の写真もあり
(すごく小さいので、席によっては見にくいかもしれない)
画像は2周して
1-36は1回目が40秒/枚で2回目は20秒/枚
37-40は1回目が60秒/枚で2回目は40秒/枚
でした。
実技試験が終了すると翌日の説明があります
試験2日目
2日目は午前の部もしくは午後の部のどちらかになります。
指定することは出来ず受験票に書いてあるので、注意してしてください。
2日目は実技試験のみでした。
実技試験はグループに分けられて回ります。
試験項目は
血球算定・採血と染色・凝固の3つです
実技試験
血算
WBCの用手法での計算です
チュルク液が準備してあり
ピペット容量は可変式でしたが動かさないようにと指示ました。
計算板もディスポーザブルの一種類のみ
ヘマトクリットは遠心済みのやつを専用のスケールで読みます
ヘマトクリットの遠心条件は書くだけ
赤血球恒数の計算して単位を含めて書く(電卓持ち込み可)
赤血球数とHgは血算の機械で測定したやつを使います。
その後、血算や赤血球恒数で異常がみられるものを原因と対応策をひたすら書く
2017-8年はPLTが少ないのとMCHCが37%を超えていた。
この時、機械で測定する項目にWBCも出てきますが、使わないようにと注意があります。
口頭試問は無し
採血染色
採血は模擬腕隣にいる受験生の腕に装着し行います
ルーチンでの採血過程をやればOKだが、シリンジor真空管採血(翼状針は無し)です。
採血の受け答えと手技を確認しているらしく、採血に失敗しても問題ないそうです。
染色はメイ、ライト、ギムザの三種類しか染色液が無かったのと、バッファーも希釈済みのが一本と水洗用のイオン交換水のみであったので、好きな組み合わせで行います。
バッファーが希釈済みか分からない時は試験監督に聞くことをお勧めします。
聞いても減点とはなりません。
染色の待ち時間に口頭試問
・真空管で採血するとき、「血清用と凝固用があったらどちらを先に取るか。その理由も」
・利用したバッファーは何か?
・鉄染色について知ってることを答えて
他の人だとPODやエステラーゼ(反応態度や陽性と取るパーセントを聞かれてた)
凝固
PTの用手法でした
試薬は、活性化部分トロンボプラスチン、塩化カルシウム、組織トロンボプラスチン+塩化カルシウムの三種類が準備してあり、予備加温は1分での指示がありました。
試験管も内径8mmガラスが1種類のみ(プラスチック製の太い容器がダミーで置いてある年度もあるらしいです)
2回測定して平均値か良い方を報告します。
3回目は減点対象だけど実施は可能です。
実技が終わると口頭試問で
・PTの報告方法とPTの問題点
・クロスミキシングテストについて知ってることを教えてください
他の人は、APTTについて知ってることを教えてください
{凝固阻止因子について教えてください(古い年度を受験した人の日記に記載されてたので出題真偽不明)}
試験対策は?
試験対策は、筆記試験は過去問題をやり込むという王道を貫き通していました。
実技試験に至っては、分類は仕事で見ることによって鍛えられるかと思います。
骨髄像は若いうちは見慣れないことが多い方思いますので、上司に聞いてみたりアトラスで対策してみるのが良いかと思います。
2日目の実技は日常の業務では機械化さてれおり普段はやらないと思うので、
学生時代に振り返って、一からやることをお勧めします。
もし先輩に頼めるのであれば試験監督役をしてもらい本番さながらの緊張感で練習すると糧になります。
口頭試問もこの記事に書いてあるだけでなく、数種類あるらしく、試験監督が
選んだ問題を出題されるみたいです。
口頭試問や実技のチェックポイントは
日本臨床検査同学院が発行している「テキスト」に
丁寧に載っているので、ぜひ参考にしてください。
(楽天やAmazonでは取扱していなかったため、同学院HPから直接購入するしかないみたいです。)
↓こんなテキストです(画像が縦長に引き伸ばされていますが、通常の本のサイズです)
日本臨床検査同学院HPより引用
終わりに
二級試験は、知識だけでは合格することができない試験です。
ふだん仕事を頑張っているので、腕試しやスキルアップの指標として受験してみるのはいかがでしょうか
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次も更新しますので、ぜひ読みにきてください。
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