こんにちは
臨床検査技師のとっとろです
ずっと雨が続いていて夏はどこへ行ったのだろうと思っています。
今日は臨床検査技師と学会発表について書いていきます
学会発表とは
そもそも学会発表とは何なんでしょうか?
一般的に病院に勤めている臨床検査技師が学会発表をする場合は、
日常の業務の間に経験した珍しい症例や経験などを学会の場で多くの人に共有することを指します。
また大学で研究をしている人や企業などを協力し新たな検査法や基礎研究を公開する場でもあります。
学会発表までの道のり
学会発表自体は7〜10分程度と短いです。
しかし演題募集は半年以上前から行われています。
学会の開催は前年度の開催学会時には日時と会場はすでに決定していることがほとんどです。
演題募集期間も1〜2ヶ月間と長いですが、いざ作成していると短く感じます。
演題募集期間では演題を登録するだけの場合と、演題と抄録(発表する内容をまとめたもの)を登録する2パターンがあります。(多くは後者)
そして、演題が採択されるといよいよ学会発表当日に使うスライド作成に取り掛かります。
大まかな流れは抄録を作成しているので枠組みから外れないよう
見やすく・わかりやすく・誤字脱字が無いよう作成していきます
多くの学会ではスライドは当日持参し、発表用のPCへデータを移して使います。
そして、当日指定された時間に発表という流れが一般的です。
学会発表の必要性
学会発表の必要性は勤務する病院の規模によるかと思います。
大学病院や基幹病院など高度な医療を提供する病院には稀な疾患が多くみられます。
そこで蓄積された症例や経験を多くの人に知ってもらう必要があると考えます。
経過や初見のデータを共有することにより他の施設で同様の症例が見られた時
見逃されることなく鑑別に上がる可能性があります。
また、院内での新たな試みや経験を共有することにより新たな知見が得られたり
先行者からアドバイスや意見が得られたりもします。
学会発表の大変さ
学会発表の大変さは主に3つに分かれているかと思います。
まず1つ目が抄録作成です
抄録は限られた文字数の中で多くの情報を過不足なく載せる必要があり、文章の構成によって正反対の印象を持たれてしまう可能性があります。
2つ目はスライド作成
スライド作成の流れは抄録に沿って記載していけば良いですが、情報の見やすさ・量・適切な位置に決めるのは
ある程度感性と経験が必要になるかと思います。
3つ目は発表後の質疑応答です
発表中は基本的質問等はありませんが、発表後に質疑応答の時間が設けられています。
発表を聞いた人が内容に対して疑問に思ったことや情報の補足を求めてきたりします。
筆者にこの時間が一番緊張します。
しかし達成感もあります
学会発表の順番
私がいる病院は地域の拠点病院のため症例が多く集まります。
そのため地区の学会では毎回演題の登録を求められます。
少し前までは順番で発表をしていましたが、現在はやりたい人が優先されます。
大きな病院であっても学会発表は避けたい人も多くいます。
無理に発表をして尚更学会が嫌いになっては元もこうもありません。
私はやりたい人側です。
大きな病院では技師が持ち回りで発表する制度?があるかと思います。
学会発表の規模
学会発表の難易度?には学会の規模が関係してきます。
全国学会と言われる学会ではその名の通り全国から人が集まります。
発表の内容も高度なものが多く参加する側としては非常に有意義なものです。
しかし発表する側は、質問者のレベルも高く全国学会の常連の人から質問を受けることもあります。
全国学会の次に規模が大きいのは支部会です
例えるなら
検査血液学会学術集会in〇〇は全国学会
検査血液学会〇〇支部学術集会in△△では支部が主催したものになります
支部会や県学会ではある程度知った顔がいたりするので全国学会よりは発表しやすい環境かと思います。
初めて学会発表をするならオススメは県学会からだと思います。
学会発表のコツ
学会発表のコツは
「数をこなすこと」と「先輩の真似をすること」
だと思います。
多くの施設では誰かしらは発表の経験があったり
学会誌が送られてきてるかと思います。
それを雛形にして作成してみるのも参考になるかも知れません。
学会発表で得られるもの
学会発表で得られるものは多いとおもます
まず疾患に対する知識量の増加
学会で発表するために、その疾患を深く掘り下げ勉強します。
そこでぶつかった疑問に対し、また深く掘り下げ勉強を繰り返すことにより
普段の業務では得られないぐらいの知識が得られます。
また、学会で発表することにより顔を覚えてもらうことができたり、
名前を知ってもらうことができ交流の輪が広がります。
交流の輪が広がることにより新たな出会いや経験を得る機会が増えることにより
自分のスキルアップに繋がると思います。
悩んだらやってみましょう
ここまで学会発表について書いてきましたが、
もし現在、学会発表に挑戦するか悩んでいるとしたら
挑戦することをお勧めします。
学会準備に割く時間は非常に多くなるかと思いますが、
準備や当日を含め日常の業務では得ることのできない経験が得られます。
もし、一度挑戦して自分には合わないと感じるならば
それも学会発表を通して得られた経験です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ次の記事も更新しますので、読みにきてください
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