こんにちは
臨床検査技師のとっとろです
今日は臨床検査技師の仕事について、つぶやきたいと思います
臨床検査技師の仕事って?
臨床検査技師の仕事はザックリ分けると
検体検査・生理検査・病理の3つに大別することが出来ます
そして、この大別したものから細かな分野に分かれていきます。
この回では、検体検査の紹介をしていきたいと思います
検体検査とは?
検体検査は患者さんから採取した検体(血液・尿・喀痰など)を検査する業務になります。
検体検査は
- 生化学検査
- 血液学検査
- 一般検査
- 細菌検査
- 輸血検査
- 遺伝子・染色体検査
に分けられます。
生化学検査
血液が固まってから遠心をしてできた上澄成分の血清と言われる液体成分と
血液が固まらないようにする薬(抗凝固剤)を添加したものを遠心してできた上澄成分の血漿成分を検査しています。
どちらの成分でも検査値に大きな差はありませんが、一部項目においてはどちらかを指定されることがあります。
生化学検査では上記のどちらかを用いて、聞き馴染みのある総蛋白(TP)やコレステロールや尿酸・電解質などを測定したり
CA19-9やCEAなどの腫瘍(癌)が疑われるときに測定するものだったりを、検査しています。
ここでは割愛しますが、精度管理のエキスパート集団でもあります。
血液学検査
血液学的検査は、血球(赤血球・白血球・血小板など)の数を測定する血球算定と、トロンビン時間やフィブリノゲン量など血が固まるかを測定する凝固検査を基本としています。
血球算定は、血球の増減によって貧血を調べたり、白血病が発症していないかを検査し
凝固検査は、トロンビン時間など血が固まるか、FDPなど身体の中で血栓(血の塊)が出来ていないかを検査しています。
上記の検査に加え、各施設の基準で血球算定の際に必要に応じて血球を検査技師が数える業務や
白血病などが疑われたときに行われる骨髄穿刺の補助・骨髄像の検査に加え
血球表面に蛍光抗体を反応させて検査を行う細胞表面抗原解析などを行なっています。
余談ですがブログの筆者は、この血液学検査を専門にやっています。
一般検査
一般検査は、尿定性と尿沈渣の検査を指します。多くの場合は体腔液・寄生虫・糞便の検査も行なっています
尿の検査は非侵襲的に様々な情報を確認することができ、尿沈渣は結晶や尿細管上皮などが出現していないかを確認しています。
体腔液は胸水や腹水・関節液などを調べ、胸水・腹水に異常細胞が出現していないか関節液には結晶が析出していないかなどを検査いています。
細菌検査
細菌検査は、その名の通り細菌を検査しています。
喀痰や膿・血液やぬぐい液などの材料を培地に塗布し発育してきた菌を釣菌し細菌を同定していきます。
分離同定された菌の薬剤感受性試験を行い、適切な抗菌薬使用や耐性菌の検出なども行なっています。
最近では、検査室内だけの業務ではなくICTと言って病院内の感染制御の役割を担う部門にも職属することが多く、検査室内外で活躍しています。
輸血検査
輸血検査は、血液型の判定、不規則抗体の同定、交差試験などを行なっています。
血液型の判定は院内で初めて輸血を行う前正しい製剤を選べるよう血液型を判定します。
血液型が異なる製剤を投与されてしまうとABO不適合輸血と言って重篤な輸血副作用が生じてしまいます。
不規則抗体の同定は、ABO血液型以外の抗原に対して抗体を持っていないかを検査しています。
交差試験は実際に製剤が投与されたことを想定して試験管内で患者の血球と製剤の血漿・患者の血漿と製剤の血球を反応させ、反応(凝集)が起きないかを確認しています。
遺伝子・染色体検査
遺伝子・染色体検査では、様々な疾患お原因とされている遺伝子異常や染色体異常を検査しています。
G分染やFISH、PCR検査などがここに該当します。
病院内で遺伝子・染色体検査を行なっている施設は限られており多くは外部委託されています。
まとめ
上記の分野が主に臨床検査技師が検体検査として行なっている業務になります。
この他にも、栄養指導など他部門と共同して行う業務もあります。
また、大学病院や総合病院ではこれらの業務毎に人員配置されており専門性の高い業務を行なっています
掛け持ちやローテーションなどにより幅広く業務を行なっている施設もあります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次も更新いたしますので、もしよかったら読みにきてください
ではでは〜
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